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数字を使ったデザインに活用できる心理効果

生活や仕事に欠かせない数字。
特に、他者と共通認識を持つ際に数字は欠かせないものです。

約6000年前のメソポタミア地方で発明されたバビロニア数字が最初だそうです。現代人が普段使っているアラビア数字は、約2000年前に誕生しました。
ゼロという概念が生まれるのは7世紀に入ってからのことです。

7といえば、人間が一度に記憶できる数(マジカルナンバー)として有名ですね。
アメリカの心理学者ジョージ・ミラーが1956年に発表した「7」(±2)という論文によって提唱され、「5〜9」の数字が、人間の記憶に留まりやすいとされていました。

現代のように広告が溢れかえっている世界では、最初の1〜2行でユーザーの心を掴まなくては、その後何をアピールしても反応して貰えないという事になってしまいます。よって、マーケティングの世界でも数字を効果的に使う法則や心理操作が盛んに研究されるようになりました。今日はその中からいくつかご紹介いたします。

数字の持つ特徴とは

〈特徴1〉視認性が高い

数字は文字の中で視認性が高く、戦略的に目立たせることができます。

〈特徴2〉イメージしやすい

抽象的に説明するよりも、具体的な数字がある方がイメージしやすい。

〈特徴3〉信憑性が高まる

数字を示した方が、信憑性が高まり、信用されやすい。

いかがですか?
抽象的な表現をされるよりも、具体的に言ってもらった方が、理解が進むと思いませんか?

・もう少し歩けば出口へ着きます
・あと50メートル歩けば出口です。

もう少し歩けば出口ですと伝えられるよりも、あと50メートルですと距離を数字で表してもらった方が、頭の中でイメージがし易くなり、不安が減ると思います。

人は分からないもの、不明なもの、隠されているもの、大雑把な表現には不安を感じ、はっきりしている事、明示されること、数字で表されているものに、信頼感を感じ生き物なのだと思います

こういった特徴も踏まえ、デザインする際に活用できる心理効果や法則を5つご紹介いたします。

01. 端数の法則

人は、抽象的な数より具体的な数字の方が信用される傾向があります。切りの良い数字より中途半端な数字の方が説得力があるように感じるからかもしれませんね。

よくありがちな「1,980円」などの中途半端な価格設定も端数効果の応用。

02. アンカリング効果

アンカリング効果(Anchoring Effect)とは、先に与えられた情報がその後の意思決定に影響するという認知バイアスの一種です。セールや見積もりの値引きなどで活用できます。

最初に見た価格や条件などを基準としてそれに引っ張られてしまう様子が、まるで海にいかり(アンカー)を下ろした船のようであることから。

《やり過ぎには注意!》
アンカリング効果を狙って通常価格からの割引表示(二重価格表示)をする場合、景品表示法の価格表示ガイドラインを守らないと「不当な二重価格表示」として措置命令を受ける可能性があります。
比較できる対象は、「過去あるいは未来の販売価格」「希望小売価格」「競争事業者の販売価格」の3点です。

03. フレーミング効果

フレーミング効果とは、提示の仕方により最終的な意思決定が左右される現象のこと。つまり、同じ事柄でも表現が違えば、受ける印象が変わってくるというものです。

04. フレーミング効果とプロスペクト理論の掛け合わせ

損をすることに注目させるか?
得することに注目させるか?
それぞれで、ユーザーの意思決定に違いがでるという理論を
フレーミング効果の活用に応用してみましょう。

どちらも当たる確率は2%と同じですが、ユーザーが得することにこだわるのか、損することを避けたいのかで選択の傾向が代わります。

安く買うか? 購入した後、さらにポイントバックを受けるのか。

《プロスペクト理論》
人間の価値の感じ方と判断は法則通りではない。

利益が出ているとき:確実性を好み、損失を避ける
損失が出ているとき:リスクを負ってでも利益を求める

不確実な状況下で意思決定を行う際に、事実と異なる認識の歪みが作用するという「プロスペクト理論」が影響しています

05. 視覚的な大きさを変える

絵や写真の方が、文章よりも脳に届くスピードが早いことはよく知られていますね。数字も、もとより視認性の高いものですが、さらに他の文字より大きくして区別することで、脳の中で図案化され伝達スピードが高まると思っています。

デザインの標準ガイドラインとして「約物(やくもの」は小さく表記するというのがあります。数値を強調したい場合、単位が大きすぎる数値に目が行かなくなりインパクトが弱くなることがあります。そうなると数値を記憶しづらくなりますので、単位や約物を小さく表記するのです。

※約物とは、句読点、括弧、引用符、その他特殊記号のこと

視認性が高く、具体的なイメージを想起しやすい数字。デザイン戦略において重要なツールでもあります。うまく活用して集客やマーケティングに有効利用してください。

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