なぜWEBサイトを作るのか?目的と課題を考える
はじめに
この記事は発注するクライアント側の立場から見て、WEBサイトを訪問してくれる人達(ユーザー)のために、WEBサイトが何ができるか?を考える記事になっています。そこで、
実際にWEBサイトを制作する会社 = 制作会社
WEBサイトを発注しようとしている会社 = 自社
WEBサイトに訪問してくれる人達 = ユーザー
として、話を進めて参ります。
WEBサイトを取り巻く環境は、10年で大きく変わりました。
この記事を最初に公開したのは2016年でした。2016年当時、「なぜWEBサイトが必要か?」という問い自体、多くの企業にとって切実なテーマでした。それから10年、スマートフォンの普及、SNSの多様化、そして生成AIの台頭によって、WEBサイトの役割は根本から変化しています。
今や問いは「作るかどうか」ではなく、「どのような目的で、何のために作るか」です。
何のためにWEBサイトを制作するのでしょうか。
ビジネスのためなら、商品やサービスを告知するため、販売のため、消費者とのコミュニティーとして、人材採用のため。趣味やサークルなら、活動の報告のため、仲間集め、情報共有の場・・・などなどが多いのではないでしょうか。10年前と変わらない目的に見えますが、その中身と手段は大きく変わっています。
何か目標や目的があって、WEB周りを整えるのですから、達成するサイトができあがるように取り組む必要があります。最近は、目的も多様化してきて様々な分野で活用が期待されていますから、大きく分類してみましょう。
営業支援 / 採用活動 / 顧客サポート / 販売(EC) / 集客・SEO / 海外進出
情報発信・コンテンツマーケティング / ブランディング / 社員教育 / 業務効率化 / IR / CSR
そしてこれに、2016年にはなかった目的が加わりました。
AI活用の起点としてのWEBサイト / 一次情報の発信拠点(SNSに依存しない)
目的があって手段がある
目的があって、手段がある。
「目的があって、手段がある」という原則は今も変わりません。しかし、手段の幅が格段に広がったことで、かえって目的を曖昧なままにしてはいけない理由が強まっています。
ツールが豊富になるほど、「なんとなく作る」サイトと「明確な目的で作る」サイトの差は開く一方です。
まずは目的のリストアップを行いましょう。御社ならではのWEBで展開したいことと、解決したい課題が必ずあるはずです。
事業計画書の作成によく活用される「SWOT分析」を活用するのもおすすめです。
御社の現状を、強み(Strengths)・弱み(Weaknesses)・機会(Opportunities)・脅威(Threats)の4つの項目で、分析する方法です。
自社の強みがわからないと嘆く方は多いものですが、必ずや何かしらのPRポイントがあるものです。
ただし、オンリーワンであることに固執するあまり、唯一無二で無ければならないという呪縛にかかっているフリーランスの方が最近増えているように思います。
特殊でなくても、オンリーワンでなくても、当たり前の事を当たり前に提供するだけで業績を伸ばしている会社は沢山あります。
強みを見つけてアピールすることは、無理やりニッチな方向へ進む事とは違いますし、ほとんどの会社は、そんな必要がないと思っています。
目的リストアップの例(2026年版)
- ・お問い合わせをフォームやチャットで受け取りたい
- ・AIチャットボットで24時間FAQ対応をしたい
- ・商品紹介を動画・360度ビューでPRしたい
- ・ネットショップを開きたい(EC化)
- ・ブログ・コラムで専門性を示してSEO集客したい
- ・SNSと連携して認知を広げたい
- ・採用候補者に自社の魅力を伝えたい
- ・ユーザーの行動データを分析して改善を繰り返したい
- ・Googleや生成AIの検索結果に自社情報を正しく反映させたい
- ・自社の一次情報をSNSではなく自社サイトに残したい
目的リストアップの例(2016年はこうだった)
- ・お問い合わせをメールで受け取りたい
- ・お見積を画面上で計算させたい
- ・商品紹介をスライドショーでPRしたい
- ・試合のネット中継をしたい
- ・動くコンテンツをユーザーに楽しんでもらいたい
- ・動画を配信したい
- ・絵画の解説を音声で案内したい
- ・ユーザーとのコミュニケーションをとりたい
- ・SNSと連携したい
- ・アンケート調査を実施したい
- ・ネットショップを開きたい
- ・ユーザーごとに画面のインターフェイスを変更したい
- ・WEBで会議や打ち合わせがしたい
- ・株価、天気などをリアルタイム更新したい
- ・会員だけにマイページを設置したい
- ・家具の配置やカーテンの色など、シミュレーションコーナーを設けたい
2026年に押さえておきたい新しい視点
① SNSだけでは不十分
SNSは集客力が高い反面、プラットフォームのアルゴリズム変更・アカウント凍結・サービス終了のリスクがあります。自社WEBサイトは自分たちがコントロールできる唯一の情報拠点です。SNSは「入口」、WEBサイトは「本拠地」という位置づけが重要です。
② 生成AI時代のSEO(AEO:Answer Engine Optimization)
ChatGPT・Gemini・Perplexityなどの生成AIが検索の入口になりつつある今、「AI に正しく引用・紹介されること」が新しいSEOの目標になっています。そのためには、自社サイトに明確で信頼性の高いテキスト情報を置いておくことがより重要になっています。
③ WEBサイトはAI活用の起点になる
問い合わせ対応チャットボット、AIによるコンテンツ提案、パーソナライズ表示など、自社サイトにAIを組み込む事例が急増しています。WEBサイトは「掲載するだけの場所」から、ビジネス自動化の起点へと進化しています。
④ モバイルファースト・コアウェブバイタルは前提
2016年当時は「スマホ対応を考えよう」という段階でしたが、今やモバイルファーストは当然の前提です。Googleが重視するCore Web Vitals(表示速度・操作性・視覚安定性)を満たしているかどうかが、検索順位と直接つながります。
目的はわかった。でも、何を発信すればいいの?
WEBサイトを持つ目的が整理できたとき、多くの方が次にぶつかる壁があります。
- ブログを書こうとしても、テーマが思いつかない
- 書いても書いても、問い合わせにつながらない
- AIで記事を量産したが、手応えがない
▶ コンテンツの方向性、一緒に考えてみませんか?
「何を発信するか」「どんな切り口で伝えるか」を一緒に整理する、有償のコンテンツ企画サポートを行っています。まずは無料相談から。
課題を洗い出す── KPT分析は今も有効
現在WEBサイトを既に持っていて、リニューアルを考えているなら、課題も一緒に洗い出しておきましょう。こういう時のフレームワークとして、KPT分析を使うのをおすすめいたします。
KPT分析
KPTとは、振り返り手法のひとつで、「Keep(このまま継続すること)」「Problem(課題)」「Try(解決策)」という3つの項目を書き出し、戦略に活かすというやりかたです。続けることで、改善ポイントも見えるし、精度もあがると思います。PDCAを回すのに役立ちそうですね。

2026年版・よくある問題
- スマートフォンで見にくい
- 表示が遅い SNSに力を入れすぎて、自社サイトが放置されている
- 問い合わせ数は多いが、成約につながっていない
- アクセス解析を見ていない(Googleアナリティクス4への移行ができていない)
- AIに会社情報が正しく認識されていない
SWOT分析ももちろん有効
2016年に紹介した分析ですが、2026年もまだまだ有効です。自社の現状を「強み・弱み・機会・脅威」の4軸で整理するSWOT分析は、WEB戦略の上流工程として今も主流の手法だと思います。
| プラス要因 | マイナス要因 | |
| 内部環境 | 強み(Strength) 自社の持つ強みや長所、得意なことなど | 弱み(Weakness) 自社の持つ弱みや短所、苦手なことなど |
| 外部環境 | 機会(Opportunity) 社会や市場の変化などでプラスに働くこと | 脅威(Threat) 社会や市場の変化などでマイナスに働くこと |
特に「機会」の視点では、AI活用の普及・インバウンド増加・EC市場の拡大など、業種によってはかつてない追い風が吹いている分野もあります。自社にとっての追い風を見逃さないためにも、外部環境の分析は欠かせません。
まとめ・・・問いを立て直す
10年前、WEBサイトは「あるべきもの」でした。 今のWEBサイトは「経営・マーケティングの中核インフラ」です。
「なぜ作るのか?」という問いは変わりませんが、答えの質が問われる時代になっています。
- ・目的を明確にする
- ・課題を数値で捉える(KGI・KPIの設定)
- ・SNSや生成AIとの連携まで設計する
- ・作って終わりでなく、運用・改善を前提にする
これらを踏まえた上で、制作会社と一緒に「目的から逆算したWEBサイト」を作ることが、今の時代に求められています。
※タイトルの背景がグレーになっている部分は、2026年に追加した箇所です。
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KPTとは、アメリカのコンピュータープログラマーであるアリスター・コーバーン(Alistair Cockburn)氏が「Reflection Workshop」の中で提唱したものだそうです。
《参考文献》
【徹底解説】正しい「KPT」が仕事の成果を生み出す!進め方のコツ、現場の事例を紹介
https://seleck.cc/kpt

