桃はアーモンドとご先祖様が一緒なんですよ。
中央アジアを挟んでの東側で進化したものがアーモンド。西で進化したものが桃になりました。
日本へは中国から渡来したもので、果実には邪気を払う力があると信じられていたそうです。そういえば桃太郎は鬼退治をするし、ユートピアの事を桃源郷って云いますね。
やってきたのが縄文時代だそうですから、結構古いですね、桃園という地名が各地に見受けられるのも案外、元は桃の畑だったりして。
枕草子に、3月になっても梅の衣を着ているのはダサい(すさまじき)という記述があります。
そのくらい梅は早春、桃は弥生のシンボルだったのかもしれません。
弥生=いよいよ草木が芽吹き始める季節
「木草(きくさ)弥(いや)生(お)ひ茂る月」から命名されているそうです。(諸説あるらしい)
有職の色(昔の日本人のファッションカラーコーディネート)の世界では、薄い紅と萌黄色の組み合わせを、「桃」といいます。
現代のデザインの世界では・・・
桃色は非常に厄介な色かなあ、色幅が広くて。
英語だとピンク、ローズ、マジェンタ、フクシアくらい?5種類程度の呼び方しか無いですが、現実には色数がもっと多いですし、濃さで印象が変わってしまいます。
場合によっては「ピンク=可愛い」という短絡的な思考と戦う必要もあったりして、決してラクな色ではないですが、今日はお雛様でも見て、優雅な気分に浸ります。
桃だ桃だと云いながら、写真は梅です。
ああ、すさまじき。
《参考文献》
かさねの色目 平安の配彩美 (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)
アーモンドの歴史/ ブルーダイヤモンド公式サイトより
https://www.bdalmonds.com/about/elementary/history/