【7】発信・コミュニケーション(Expression / Presence)
ここまで、自己理解から始まり提供価値やビジュアル・トーンといった企画を練ることで、パーソナルブランディング力を高めようという戦略を進めてきました。幾つかのステップを経て、考えを言語化したり、イメージを視覚化できたのではないでしょうか?
ここからは、ブランドの価値をターゲットに届け、関係性を築くための実践活動として、コミュニケーションの在り方を考えたいと思います。
情報を発信するのは当たり前
どんなに商品として優れていても、広報活動しなければ、誰にも気づいてもらえません。そういう意味で、情報発信はブランディングの為だけじゃなく販売促進の為に欠かせないものです。
いわば、情報を発信するのは当たり前の事ですよね、そう、当たり前なのですが。
ここではパーソナルブランディングに特化した内容の記事を投稿しようと考えていますので、更にブランディングに踏み込んだ「【4】ターゲット・ファン設定」で定めた理想のファンとの「よりよき対話」の為の発信をしようという体で、その手順を考察しようと思います。
ブランディング的な利点
- 認知の拡大: ターゲット層にあなたの存在と提供価値を知らせる。
- 共感の獲得: メッセージ・ストーリー(【5】)を通じて、感情的な繋がりを深める。
- 専門性の証明: 継続的に有益な情報を提供することで、あなたの知識と信頼性を証明する。
1. ターゲットと対話する内容を考える
ターゲットが「何を聞きたいか、何に困っているか」に焦点を当て、そのニーズに応える情報やコンテンツを提供することで、ブランドの存在感を上げられます。
2. 最適なタッチポイントの見極め
発信の場(媒体)は多岐にわたります。全てに手を出すのではなく、あなたのターゲットが最も多く集まる、そしてあなたの「【6】ビジュアル・トーン」と「【5】メッセージ」が最も生きる場を選ぶことが重要です。
- ブログ・WEBサイト: 詳細なノウハウ、深い思想、専門性をじっくりと伝える「本拠地」として。
- SNS(X, Instagram, Facebookなど): 日々の活動、人柄、親近感を伝え、ファンとの「交流の場」として。
- 講演・セミナー: 知識だけでなく、あなたの熱意や人間性を直接伝え、強い「信頼」を築く場として。
媒体ごとに役割を分け、一貫した内容と印象をそれぞれの形式に最適化して展開するのをオムニチャネル戦略と呼びます。現代のブランディングには不可欠な手法です。
3. コミュニケーション
ブランディングは、一方的な関係ではなかなか成り立ち得ません。 クライアントやフォロワーからのフィードバックは、提供価値(【3】)やメッセージを改善するための貴重な資産でもあります。
表現スタイル・発信設計を深める20の質問
《 自分らしい発信テーマ 》
・深く語れるテーマがありますか?それは何ですか?
・逆に、あまり語りたくないテーマはありますか?
・読者が期待している発信テーマは何だと思いますか?
・需要が高そうで深く語れるテーマはありますか?
・表現や発信で他の人とは違う独自のポイントは何だと思いますか?
《 届け方・表現方法を深める質問 》
・文章・動画・写真・対談、どれが得意ですか?
・逆に、苦手な表現形式はありますか?
・苦手な理由は?
・毎日コツコツ or 短期集中、どっちが得意ですか?
・読者やフォロワーとどんな距離感で関わりたいですか?
《 コミュニケーションと存在感を探る 》
・人見知りする方ですか?
・親近感を感じる同業者はどんな人?
・凄い人と思われたい、楽しい人と思われたい、どっち?
・読者やフォロワーに会う時の理想の服装は?
・コミュニケーション取りづらいのはどんなタイプ?
《 言葉遣いを明確にする質問 》
・本音をズバッといえるタイプ?なかなか言えないタイプ?
・発信するときに絶対に嘘をつきたくないことは何ですか?
・よく使う言葉がありますか?
・絶対に使わない言葉がありますか?
・心がけている言葉の雰囲気はどのようなものですか?
(例:優しく/理性的に/元気に/静かに/情熱的に)
《 言葉の定義について 》パーソナルブランディングとセルフブランディングの違い
英語圏に於いて、個人としてのブランドを確立するという意味で、広く浸透しているのは「パーソナルブランディング」の方だと思います。
最初に使ったのは、米国の経営コンサルタント、トム・ピーターズ氏であるとされていますが、古参の日本人デザイナーにとって馴染みがあるのは、ピーター・モントヤ氏の著書「パーソナルブランディング」ではないでしょうか。
その後日本では、佐々木 俊尚氏の著作「ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術」が発行され、セルフブランディングという言葉が一気に広がりました。
日本では、どちらかといえば「セルフブランディング」の方が検索されているようです。組織に所属していれば、パーソナルブランディングで、所属していなければセルフブランディングであるという説が登場したりもしていますが・・・
セルフブランディングという単語は、和製英語に近しい存在ですし、両単語に明確な区別は無いと思います。
ここでは、「パーソナルブランディング」の方を主として使っていきますが、セルフブランディングもほぼ同義語であるものとして扱ってゆこうと思います。
1997年 トム・ピーターズ氏発表の論文「The Brand Called You」
https://tompeters.com/brand-you-25th-anniversary/
2005年 ピーター・モントヤ氏の著書「パーソナルブランディング」
https://amzn.to/48Y6xot
2010年 佐々木 俊尚氏の著作「ネットがあれば履歴書はいらない-ウェブ時代のセルフブランディング術」
https://amzn.to/44iSLu9
