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どん底だったけど、特許庁のサイトに救われた話。あれが時代の転換点。

普段はあまりプライベートな事は書かないのですが、最近AIの進化に触れる中で、ふと思い出した原体験があります。少し長いですが、お付き合いいただければ幸いです。

先日クライアントと打ち合わせ中、雑誌の話になりました。
昔、ネット黎明期に、YAHOO ! という雑誌があったよねーーと。

あったあった、ありました!
私もよく読んでました。

それで、ふと。
テレビ局がホームページを立ち上げた時の話を思い出したんです。(2000年代前後の頃)

当時発売されていた雑誌「YAHOO ! Internet Guide」 画像引用 / Amazon

『ホームページ開設に、反対する社員が多くいる。
すでに再放送というボランティアをやっているのにも関わらず、なぜ、更に無償で情報提供する必要があるのか?という意見が多数出ていて、社員を説得する人が必要だった』という内容でした。

今では信じられないかもしれませんが 、当時、ホントにこんな感じだったんです。
社会人の半分くらいは、ホームページ作ってどうすんの?と思ってたかも。

かくいう、私も例外じゃなかったです。どうしてこの話が記憶に残っているかというと、ホームページなんて、作らなくても大丈夫です!という提案書を(はらはらと涙をこぼしながら)夜なべして作った事があったから。

実は、勤めてた会社がインターネットの事業部を立ち上げる事になって。
(IT事業部とかいうおしゃれな言葉はまだ無かった)

私はグラフィックデザインの部署から外されて、そっちに行くことになってしまい、あまりに嫌すぎて(泣)専務に、ホームページなんか要らんと提案したのでした。

でも結局、私がホームページを勉強して、一人で立ち上げることになり、楽天市場に出展したり、通販店長をやる事になりました。(商材は看板のデザインでした)

毎晩、泣き暮らしていましたね。
どん底の人生だと思ったし、ネットを恨んだし、辞めようかなと思ってました。実際、ワンマン社長の小さい所で、長時間労働当たり前の超絶ブラックでしたし。

当時、グラフィックデザイナーが1軍で、広告は2軍、通販3軍みたいな雰囲気が漂ってた気がします。(会社によって順位は変わるかも)それなのに、よーわからんホームページを作る人なんて!デザイン畑からつまみ出されたようなものでした。(もちろん今はそんな事思ってない)

不便が便利に変わり、不可能が可能になる。
その背後にはいつも、新しい技術がある。

しばらく泣いて暮らしていたのですが、ある日。
特許庁のホームページがリニューアルされていたんです。

当時の特許庁は、CGIで動いていたので、検索ボタンを押してから結果が出てくるまで、コーヒー1杯飲めるくらい待たされてました。待たされた挙げ句・・・
「只今混雑しております、郵送でのお手続きはこちら」という画面が出るのが常だったんです。

それが、なんという事でしょう!!!!
検索ボタンをクリックしたら、1秒で表示!!
とんでもなく進化してるではありませんか!

ええ。
ものすごく表示が早くなって。
感動ものです、生まれ変わったみたいでした。

特許庁・・・苦情が多かったのかな。
PHPとMySQLの組み合わせを、イチ早く取り入れてました。
楽天市場より早かったです。

私が初めて、インターネットの世界は技術さえあれば、面白いのかもしれないと感じた、感動の瞬間でした。

まさかまさか、あの特許庁が、楽天市場より爆速になるなんてね。

(まだ楽天がCGIで稼働していた頃です。サイズ展開すら無かったし、スマホはもちろん、楽天大学もありませんでした)

当時の特許庁のWEBサイト
画像引用 / Wayback Machine
おそらくこれは、リニューアル後。

ネットの所為で、テレビを観なくなるとか、雑誌が売れなくなるとか、本屋に行かなくなるとか、いろいろ言われて久しいけど、まだテレビを観る人はいるし、雑誌はデジタルシフトしたり、本が付録みたいな本があったり、ポップアップしたり、本屋でコーヒー飲めたり、泊まれたり。

状況は変われど、人の本質は変わらない。

あの時、特許庁のスピードに未来を見たように、今、私はAIの中に新しい可能性を見ています。テクノロジーはいつも、私たちの「不便の解消」を「面白いもの」に変えてくれる。
結局、この「進化し続ける世界」が好きなのかもしれません。

AIが普及しても、想いを形にする本質は変わりませんしね。

「伝える場」としてのWEBサイトは無くならないと思います。より軽くとより深くと、2極化するかもしれませんが、状況が進化していくだけだと思っています。AIと作る時代になったとしても、デザインして何を伝えるのか、どう信頼をつくるのかは、人の仕事のままです。

変化が怖いのは皆同じ。だったら、怖がるよりも、一緒に状況を作る側に居たい。

これからWEBサイトは、AIを使えば誰でも作れる時代に突入するからこそ、「何を伝えるか」と「どう設計するか」の差が、そのまま結果の差になる気がしています。


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