
李(すもも)の漢字は、きへんに子と書きますが、子は果実を意味し、実付きが良い木であることを表現しているのだそうです。
実が沢山成る、つまりは、縁起のよい漢字なのだそうです。
李(すもも)の赤色は、アントシアニン。
林檎の赤色も、アントシアニン。
桜のピンクも、アントシアニン。
ブルーベリーの青も、アントシアニン。
アントシアニンは、pHに反応して、赤から青へ、ダイナミックに変動する色素なんです。
アルカリ性だと青に、酸性だと赤になる性質があり、グラデーションの幅も広いため、色数は百を超えるのではないか?という話です。
植物の色で、赤から青のグラデーションに含まれているなら、ほぼアントシアニン色素が発色していると考えてよいと思います。
桜・梅・木蓮・芥子・コスモス・矢車草・芍薬・桔梗・露草・あじさい・・・等々。
アントシアニンというのは、果実が熟し糖分が増えると作られる色素なのですが、気温が高すぎたり低すぎると、発色が止まってしまうのだそうです。
さすがに30度を超える真夏は、発色するには厳しい環境なんですね・・・ん? あれ?
じゃあ、茄子(なす)の黒は?
アントシアニンじゃないの?って思いません?
ナスの黒色は、確かにアントシアニン系色素ではありますが「ナスニン」という、日光から実を守るために作られる、ナス特有の色素なのだそうです。なんと素晴らしい。
つくづく、色の世界は広くて深いです。